狭い場所での着物のたたみ方@リサイクル着物を扱う女将のオススメ

着物をたたむには広い場所が必要ですね。大抵は身長×身長の広さが必要ですが、ベッドを使っている場合や子どものおもちゃが多すぎてそんな場所見つけられない!たためない!という人も多いのではないでしょうか?

そこで、リサイクル着物を扱う女将のオススメ、狭い場所でのたたみ方を紹介します。卒業式で着物を着て、クリーニング屋に持ち込むまでの短い間、かけっぱなしにせずにたたんでみてくださいね。

着物を広げる際に、どうなっていたのかを覚えておく。

着物を着るということはたたんであった状態の物を、広げるということですよね。その際にどのようになっていたか、一つ一つを覚えていれば畳めると言っても過言ではありません。

着物を着る際は前日に広げて衣紋掛やハンガーに吊るしておくのが通常です。その広げる際に、丁寧に一つづつ広げ、一工程づつ写真を撮影しておくと分かりやすいですよ。

とはいえ、なかなか難しいですよね。今回は写真付きで紹介します。

狭い場所でたたむ際のポイント!上半身と下半身を別々に

まず、下半身からたたんでいきます。最初になんとなく広げて腰から下あたりの部分が作業できるスペースを確保します。今回はわざと物を置いてみました。上半身の部分も物の上で一旦広げ、なんとなくたたんでコンパクトにまとめておきます。

この際、自分から見て頭側が左、足側が右になるようにしてください。

1・着付けた時に右になる部分(手前側)の腰ぐらいまでの部分を脇の縫い目(脇線)に沿っております。裾の背中側とおなか側がきちんと揃っているようにしてください。

2・次に今折り返したものをさらに太ももの真ん中ぐらいにある縫い目(おくみ線)で折り返します。裾が揃うようにします。

3・左側の端を持ってきて右側の端と揃えて重ねます。この時も、裾が揃っているように気をつけます。

4・左の脇線を右の脇線と重ねます。そうすると、背中の真ん中の縫い目(背中心)で折り目が付くはずです。この時も裾を揃えておくことが大事です。

5・これで下半身は終了です。一旦折りたたんで、コンパクトにしておき、上半身の作業へと移ります。せっかく綺麗にたたんだので、優しく扱います。

6・上半身を広げます。綺麗にたためた下半身を壊さないように優しくです。

7・こちらも手前の右側から始めます。脇線でおります。

8・おくみ線で折り返します。その時、えり先と呼ばれる部分が着物からはみ出ますが、気にしなくて大丈夫。

9・首の後ろの襟部分を少し折り込みます。着物を出したばかりならたたんであった名残があると思うのでそれに沿わせるといいですが、分からなければ少し折り込んでおいてください。あとで直せます。

10・左側の端を持ってきて、えり先と端を右側と合わせて重ねます。

11・襟を綺麗に重ねます。その際に(9)で織り込んだ部分も含めて襟の端が一直線上で重なっているように揃えます。

12・左の脇線を右の脇線に重ねます。もう一度、襟が一直線になっているかチェックします。襟はシワになると目につく場所なので気をつけます。

13・左側の袖(今、上にある方)を身頃(胴体部分)に重ねます。袖と胴体部分の縫い目が折り線です。

14・畳紙(たとうし・着物を包んであった紙)の長さに合わせて着物の長さを折ります。大抵は半分に折ればいいのですが、三つ折りのものもあります。

15・着物をひっくり返します。そして、一番上に右袖を重ねます。

完成!やってみると、大きな柔らかい折り紙の要領です。いつも子どもたちのために、難しい紙飛行機を折っていることを思えば、直線ばかりだし簡単ですよ。浴衣など、多少シワになっても取り返しの効くもので練習するといいですよ。

 

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